ゴロン

ゴロン

「アリス」

アリスはベットに転がって頬に肘をつき、
首だけの僕を人差し指で何故かつついている。

起き上がっては転がっての繰り返し。

アリスは僕を転がしたい気分なんだね。
君が望むなら僕は転がっていよう。

片足をぶらぶらと揺らして、
アリスは僕を指でつつく。

ゴロン
 
ゴロン

ゴロンッ

ゴロリ・・・

ぼとっ。
 
「あ・・・ごめん、チェシャ猫」

ついにベットから落ちて顔面から不時着した。
こういうとき、体がないのには少し困るね。

「君が拾うまで僕はこのままでいるよ」

アリスに拾ってもらえれば、
膝に乗せてくれるかもしれない。

僕は地面にめり込んだまま、
にんまりと口をさらに上げた。

カーペットの型が顔につくけれど、
そこは我慢しておくよ。

「そう」

アリスは、ぼーっと中を見つめたまま返事をする。

何か悩んでるみたいだね。

「お腹がすいたのなら僕をお食べ」

猫は美味しいから、
悩みごとなんて、きっと忘れてしまうよ。

「あなたって悩みなさそうよね」

「?」

アリスは大きなため息をついて起き上がり、僕を抱き上げた。

  
君の世界、僕の世界 <<君の悩みごとは僕にとっての悩みごと>>
  ++++++++++++ 作成時間はたった5分だったお話です。 どことなく武村さんっぽい猫です。えっ?いや変t(ry