ふわり ふわり 白い結晶が降ってくる 「アリス、雪だよ」 腕の中のきみはただ、遠くを見つめている ただ、ただ、どこかを見つめている アリスのこころは凍ってしまった 赤い空はどこまでも凍りつく青い空に 赤い海はどこまでも凍りつく青い海に 真実はきみを深く傷つけ きみは壊れてしまった でもきみは幸せなのかもしれない もう傷つくことはないのだから けれども この雪は 「アリス、泣いているのかい」 ふわり ふわり 雪が降り止むことはない      かぎりなく、ふりつづけるのは <<ああ、なぜ、泣いているのか>>