1301-1310
青白い頬に薔薇の血を
希望が産声をあげる前に
庭を荒らす者は地に埋まれ
さぞかし楽しみでしょうに!
捕獲作業(さあどうぞいらっしゃい)
救世主様は気まぐれに
そんなわけで脱獄中なのです
知らずに口にしてればいい
緋色の靴は葬列に踊る(童話:赤い靴)
縋り付かないで下さい(歩けないよ)

1311-1320
このゆびとまれ(あつまれ)
もうすぐ全ての雨が降り止む
裁いたのは誰ですか
もう少し近寄ってくれませんかね
味の無くなったガムを噛み続けて
その白い手招きが私を離さない
手向けのひとつでも くりゃりゃんせ
鈍色スプーンを咥えて待ちぼうけ
地下牢の太陽(もっとひかりを)
できたできた何ができた

1321-1330
生きてる振りするもの楽じゃない
言葉を忘れて 唯々僕は、
差し出されたるは救いに似た
皆々様、ご協力感謝致します。
継ぎ足し方式(溢れんばかりに)
春待月(陰暦12月の異称)
お喋りなケーキに銀色ナイフを
隣の善人に愛を乞うた
眠り続けて早百年。
だれもなんにもかえらない

1331-1340
ウェディングケーキ抜刀
たからもののししゅう
Aestheticの欠落(美的感覚)
相槌の曖昧さを知れ
掠れた音ばかりの(下手な口笛さ)
通り越してしまったもの
君が君でいられるうちに
どんな場所にも僕達はいた
レーザー光線に打ち抜かれ
お行儀良くナイフとフォークを握って

1341-1350
模造の終わりを告げて
流星は遠ざかる夜空に手を伸ばした
ちょっと朝を待っているのです
黄色の非常口
幸せに良く似た、(不幸)
罰が欲しくて罪を乞う
それが愛情表現なのですよ
ティーカップに星を浮かべて
最上級のスクリーンを(Screen=悲鳴)
蝶だと信じていたのに(蛾だったなんて!)

1351-1360
スカイブルーに落ちてゆく
しゃぼん玉みたいに(空をとんで)
空に逃がしてあげよう
例えばそのような表情
春の海に揺蕩う(たゆたう)
僕の心臓には蝶が棲んでいる
愛を返上、だからダーリン
翼鏡に魅入る僕は (風切羽の特別な色彩部位)
折鶴の色彩に埋もれるならば
だから黒星テントウが笑ってる

1361-1370
ウォークイン・クロゼット(衣裳部屋)
あれでいてそれでいて
ノイズ混じりの歌声
息をするために口を開いた
シルクハットに蘇芳色の薔薇を
それが美味しかったのでしょう?
忘れがたき食敵(よくも食べたな!)
最後まで椅子に座り残った者
その願いが星になるまで
匙(さじ)加減は涙で適量

1371-1380
Under taker(葬儀屋)
僕ら偽善者、では君は
大変結構なご解答ですね
ナイトはやってこない(Night/Knight)
見せかけのメロンパン
疑わしきはその右ポケット
酸素にふれた涙
確証のある愛をお求めで
いたってシンプルかつ重大
僕らの生存確率にご期待を

1381-1390
無実の魚は三枚卸し
人魚姫も命が惜しいってさ
永遠の魔法(それは呪い)
伸びゆく影に別れを告げて
地中奥深くに眠り姫
染色体一本の違い
МИР(ロシア語:ミール(平和・世界))
真夜中タイムカプセル
環を廻れば貴方に触れる
ステンドグラスの君は歪む

1391-1400
同種の傷を負う者達
とうの昔に僕は消えてしまったのに
Chocolate Rabbite(溶けちゃったら)
生き残った硝子の心臓
紅色マーメイド(紅金魚)
理想の骨格が歩いてる!
雨粒となって地面に消えた
お化けの月がお辞儀する
メロディーライン(音を奏でる)
小指の約束は果たされた